石炭火力発電で排出されるPM2.5などの汚染物質は、ぜんそくや気管支炎、肺炎といった病気の原因となります。特に被害を受けやすいのが、免疫力の弱い子どもたちや年配の人々。新たに43基の石炭火力発電所ができると、どこにどれくらい汚染が広がる可能性があるのか、シミュレーションしました。
計画されている43基の石炭火力発電所から排出される汚染物質の広がりをシミュレーションしました。二酸化窒素(NO2)、二酸化硫黄(SO2)、PM2.5がどのように広がるのか、お住まいの近くの建設予定地をクリックしてください。 発電所の大気汚染物質の推定排出量データや、気象・地形などのデータをもとに、汚染物質の長距離移動とその影響を評価するモデルとして世界で最も広く利用される米国環境保護庁(EPA)推奨のCALPUFFモデルを使用しています。
シミュレーションの詳細 >
大気汚染シミュレーションでは、下記のような発電所の情報や、気象・地形などのデータをもとに、米国環境保護庁(EPA)が開発し推奨する
CALPUFFモデルを用いて、大気汚染物質の拡散レベルをシミュレーションしています。
・排出総量データ(各発電所の環境影響評価書)
計画されている使用燃料、発電技術、煙突の高さ、大気汚染排出削減のために使用予定のフィルターや技術など
・気象データと地形データ、風速、風向、気温、湿度、降水量、地形など
・県別の大気汚染状況データ
(国立環境研究所 2014年度)など
※企業公表のデータが入手できない場合は、類似のプロジェクトのデータ(同一エリアを同様の技術と規模で調査した)で補完しています。
※現時点で入手可能なデータベースがそろう2014年のデータを用いています。
*シミュレーションの手法について詳しくは
こちらをご覧ください
大気汚染物質の拡散を調査するCALPUFFモデル
今回のシミュレーションには、米国環境保護庁(EPA)が「大気質モデルにおけるガイドライン」の中で、汚染物質の長距離移動およびその影響を評価するためのモデルとして推奨する
CALPUFFモデルを使用しています。大気汚染の拡散状況と、化学変化・凝結を予測するために、縦数千地点、垂直方向12層の、毎時の大気データを計算するものです。このモデルは、規制と学術的調査の両方で、最も広く利用されており、とりわけ産業汚染物質の広範囲の移動を計測するために使われています。
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