海の危機
海はいま、プラスチックであふれかえり、生態系が壊れるほどの過剰漁業や、気候変動による酸性化や温暖化など、様々な危機に直面しています。
減少する北極圏の海氷、最小値が歴史上2番目の低水準に
今年の9月、北極の氷は1978年以降最も小さくなると予測されています。

この雪氷圏で暮らすシロクマ(ホッキョクグマ)は、野生の場合25〜30年とされる生涯のほとんどを氷で覆われた海の上で過ごします。狩りをしたり、休んだり、子育てする暮らしの場として海氷が欠かせません。
しかし、シロクマたちは人間が引き起こした地球温暖化により、過去10年間で半分近く減ってしまいました。
北極では、地球の他の地域と比べて、2倍の速さで温暖化が進んでいます。2019年の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による特別報告書(*1)では、「今世紀のあいだに広範囲にわたる永久凍土の融解が予測されている」と警告を鳴らしています。
国連で野生動物のオアシス、海洋保護区をつくる
科学者たちは、世界の海の30%以上を海洋保護区にできれば、野生動物たちが様々なダメージから回復できる、安息の海をつくることができると明らかにしました(*2)。
2020年9月に開かれる国連生物多様性サミットの期間中に、私たちは気候危機の最前線に立たされている北極に出航します。そして、国連の会議に出席する世界のリーダーたちに、気候危機やプラスチック汚染から、野生生物と人々の暮らしを守るためには、2030年までに世界の海の30%を完全に保護する、強力な世界海洋保護条約が必要というメッセージを届けます。
現在、海洋保護区は、世界の海の1%しかありません。
海は、二酸化炭素を吸収し、地球の気温を安定させる役割も果たしています。海を守ることは、私たちの暮らしを気候変動の脅威から守ることにもつながります。


世界の海の30%を保護区にする海洋保護条約を実現するために、世界から300万人を超える人々が署名に賛同しています。俳優のマリオン・コティヤールさんやハビエル・バルデムさんも、キャンペーンに賛同してくれています。
それでもまだ、世界中の政府を動かすには足りません。あなたの力が必要です。署名して、一緒に世界海洋保護条約を実現してください。